【55歳からの新しい挑戦】シニアYouTuberとセカンドキャリア|経験を活かす第二の人生

公開日時:2026-09-18
|
更新日時:2026-09-18
山本 美智代
山本 美智代
ひとこと: 63歳で健康運動指導士の資格を取りました。元・主婦、現・シニア向け運動のプロです。
広告

▍はじめに:定年は「電源オフ」ではない

定年退職を迎えると、急に自由な時間が増える一方で、「これから何をしよう?」と戸惑うこともあります。

けれど今、退職後の時間を新しい仕事、趣味、地域活動、SNSでの発信などに変える人が増えています。YouTubeを始める人もその一つです。

料理、家庭菜園、絵、旅行、昔の思い出、仕事で培った知識——長年の経験そのものが、誰かにとって役立つコンテンツになります。

大切なのは、最初からプロを目指すことではありません。「自分ができることを、誰かと分かち合ってみる」。それだけでも、第二の人生は少しずつ変わっていきます。

 

第1章:なぜ今、シニアのセカンドキャリアが注目されているのか

1. 「定年後も活躍する」という選択肢

日本では「生涯現役社会」に向けた取り組みが進んでいます。厚生労働省も、高齢者が年齢に関わりなく、それぞれの希望や能力に応じて社会で活躍できる環境づくりを進めています。

働き続けるだけでなく、地域活動や学び直し、趣味を活かした発信など、定年後の過ごし方は以前より多様になっています。

2. シニア世代のSNS発信も広がっている

55歳以上の世代でもSNSを利用する人が増え、シニア自身が情報を発信する動きにも注目が集まっています。特に最近は、50代以上のインフルエンサーを支援するサービスやコミュニティも登場しています。

若い世代には伝えにくい「実際に経験したからこそ分かること」を、同世代の目線で届けられることは、シニアクリエイターならではの魅力です。

 

第2章:すでに始めている人たち——日本のシニアYouTuber

🎨 CASE 1|柴崎春通さん——70歳から始めて世界へ

水彩画家の柴崎春通さんは、70歳からYouTubeチャンネル「Watercolor by Shibasaki」をスタート。身近な画材を使った水彩画の動画が人気を集め、海外にもファンを広げました。現在では200万人を超える登録者を持つ人気チャンネルとなっています。

「何歳からでも新しいことを始められる」という姿を体現する存在です。

 

👗 CASE 2|ロコリさん——71歳で人生が変わった

北九州市在住のロコリさんは、74歳の女性ファッションYouTuber。YouTubeを見ながら撮影や編集を独学で学び、チャンネル開設からわずか4カ月で累計再生100万回を突破。その後、書籍の出版にもつながりました。

「YouTubeを始める」という小さな挑戦が、新しい活動や人とのつながりを生み出した例です。

 

👴 CASE 3|重吉さん——何気ない日常がコンテンツになる

87歳の重吉さんが日々の暮らしを発信する「重吉ちゃんねる」も、多くの視聴者を集めています。特別な技術や派手な演出ではなく、何気ない日常をそのまま見せるスタイルが特徴です。

「普通の毎日」にも、誰かが見たいと思う価値があります。

 

🍳 CASE 4|料理や趣味から始める人も

YouTubeを始めるきっかけは、必ずしも専門知識ではありません。料理、園芸、旅行、DIY、読書、歌など、「昔から好きだったこと」をテーマに発信する人もいます。

最初は反応が少なくても、続けるうちに自分に合ったテーマが見つかることもあります。

 

第3章:あなたも今日から始められる——ゼロからのスタート

「動画編集ができない」「スマホが苦手」という人も、最初から難しいことをする必要はありません。

STEP 1|自分に3つの質問

  • 人からよく褒められることは? 料理、庭仕事、裁縫、歌、仕事の経験など。
  • 退職後、一番楽しいことは? 散歩、旅行、ペット、読書、家庭菜園など。
  • 周りの人からよく聞かれることは? 料理の作り方、植物の育て方、仕事の経験など。

この3つの答えを組み合わせると、最初の発信テーマが見つかりやすくなります。

STEP 2|まずは60秒

最初から完璧な動画を作る必要はありません。例えば、

  • 「私が果物を選ぶときのちょっとしたコツ」
  • 「3分でできる簡単な家庭料理」
  • 「毎朝続けている5分間の習慣」
  • 「昔好きだった歌を紹介します」

など、今日撮影できる内容から始めてみましょう。最初の目標は再生回数ではありません。「1本完成させること」です。

STEP 3|自分に合った場所を選ぶ

  • YouTube:料理・趣味・知識などをじっくり紹介したい人
  • Instagram / Facebook:日常の写真や短い動画を気軽に発信したい人
  • Podcast:顔を出さず、声で伝えたい人

動画編集を学びたい場合は、自治体や地域の生涯学習講座などを探してみるのもおすすめです。

 

第4章:YouTuberだけじゃない——多様なセカンドキャリア

「動画はちょっと苦手」という人も大丈夫。第二の人生には、さまざまな選択肢があります。

1. 働き方を少し変えてみる

フルタイムからパートタイムへ、週に数日だけ働く、退職後に新しい仕事を始める——。最近では、働く時間や期間を柔軟に組み合わせる「マイクロリタイアメント」という考え方も紹介されています。

大きく人生を変えなくても、週のうち1日を新しい挑戦に使うだけで十分です。

2. 地域で経験を活かす

  • シルバー人材センターで地域の仕事を探す
  • 公民館や地域施設で得意なことを教える
  • 生涯学習やボランティア活動に参加する
  • 趣味のサークルを立ち上げる

こうした活動は、収入だけでなく、人とのつながりや毎日の張り合いにもつながります。

 

第5章:知っておきたい公的な支援

「新しいことを始めたいけれど、どこに相談すればいい?」そんなときは、まず公的な窓口を調べてみましょう。

👣 ルート1|起業・仕事を始めたい

日本政策金融公庫には、シニアの創業を支援する融資制度があります。また、各自治体でもシニア向けの創業支援やビジネスプランコンテストなどが実施されています。

📚 ルート2|学び直したい

自治体の生涯学習センター、地域の大学、シニア向け講座などでは、スマートフォン、パソコン、語学、健康、文化など幅広いテーマを学べます。「今さら」ではなく、「今だから学ぶ」という選択肢です。

👔 ルート3|もう一度働きたい

ハローワークやシルバー人材センターでは、中高年・高齢者向けの仕事や就業相談を利用できます。再就職だけでなく、短時間勤務や地域に密着した仕事など、自分の生活に合わせた働き方を探してみるのもよいでしょう。

※支援制度の内容、対象条件、募集時期などは変更される場合があります。利用する際は、各自治体や関係機関の公式情報をご確認ください。

 

▍結びに:人生に、脚本は一つじゃない

70歳からYouTubeを始めた人。好きなファッションを発信し、新しい活動につなげた人。何気ない日常をそのまま届けている人。

共通しているのは、「もう遅い」と決めつけなかったことです。

定年は、人生の終点ではありません。料理を始めてもいい。旅行を楽しんでもいい。新しい仕事を探してもいい。スマートフォンで動画を撮ってもいい。

大きな目標がなくても構いません。まずは、今日できる小さな一歩から。あなたの経験や好きなことが、誰かにとって新しい発見になるかもしれません。

広告
トップに戻る↑
次のページを読む→